Nikon D5500ダブルズームキットを買って、毎週末は楽しく楽しく撮影していたのですが、ここに来て少し不穏な空気に…。
その原因はダブルズームキットに付いてくる、55-300㎜のズームレンズ「AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」だったりします。
※このテストは僕の使っているレンズ固有の問題(個体差)の可能性もあるのと、本来的な意味合いの性能試験とは趣が違う事をお断りしておきます。
300㎜ズーム端が!!!!あれれ?
カメラ低級者であるコシタツなんですが、使うレンズはもっぱらマクロレンズか300㎜ズームレンズばかりで、標準画角で撮影する時は子供たちを撮影する時か、ブログ用の撮影をする時くらいなんです。
簡単にいえば非常に偏っているんですね。
で、例の55-300㎜ズームレンズは軽量ボディで55㎜から始まる使いやすさで、モータースポーツに野鳥撮影にと頻繁に持ち出して撮影していたのですが、どうも望遠側300㎜で撮影するとイマイチはっきりしない印象の写真になってしまうんです。
でも、200㎜位までのズームですとかなりハッキリ写って満足なんですよ。
そこで、今回は買ったばかりの「AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」ズームレンズの焦点距離別撮り比べテストをしてみました。
せっかくなので、コシタツお気に入りの買ってから1年経った「タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)」との比較もしてみます。一応、保証期間内にメンテナンスに出しているレンズでもあるので、それほどヘタって無いと思います。
撮影条件
撮り比べですので、撮影条件を出来る限り一緒にしてみました。撮影は安物三脚にリモートコードシャッター使用です。被写体との距離は20m巻き尺で測って撮影しています。
撮影機材
- カメラ Nikon D5500
- レンズ Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
- レンズ タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)
カメラ設定
- 絞り優先オート
- シングルポイントAF
- マルチパターン測光
- JPEG FINE 記録
- ISO感度 100
※レンズは3脚、レリーズレンズを使っての撮影なので両方とも手振れ補正機能をオフにして撮影しています。
ブログに載せてある写真は比較しやすいように、全て等倍切り出しの撮って出し画像になります。画像をクリックすれば等倍画像になります。
被写体はカゴ抜けしてきたモモイロインコちゃんです。体長は15cm位で少しポッチャリしています。
パタパタと丁度撮影しやすい場所に止まってくれました。寿命は長生きで50年くらい生きる個体もいるらしいです。
焦点距離300㎜ 撮影距離20M
こんな感じで撮影しました。右側結び付けてあるのがメジャーです。これは等倍写真ではないのでご注意ください。
Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
無限遠での撮影になります。何度撮影してもこんな感じです。もやっとしています。絞り開放での撮影になるし、エントリーズームレンズなので、キレキレは望むべくもないのですが、それでもモヤモヤしています。
これで、今まで撮影してみて300㎜望遠端でのスッキリしない感の理由がハッキリ分かりました。
カメラ教本によく書いてある基本の操作で、開放から1段絞って撮影してみました。気持ちモモイロインコのタオル地がハッキリしたかな?って感じです。
タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)
レンズをタムロンズームに交換して撮影です。絞り開放での撮影ですが、タオル地のモコモコ感がなんとなく分かりますし、全体的にハッキリ撮影されている感じがします。
開放から1段絞ってみました。背景の2線ボケは煩わしい感じがしますが、インコちゃんはかなりハッキリとしています。タオル地もそうなんですが、切り返しの縫い目の部分がハッキリ見えます。
焦点距離300㎜ 撮影距離15M
5M接近すると、このくらい近くなります。あんまり大きくなりませんね。野鳥撮影で大砲レンズが欲しくなる気持ちが分かります。
Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
撮影距離を15Mにしてみました。絞り開放での撮影ですが、やっぱりモヤモヤしています。ニコンが嫌いで悪意を持って撮影しているわけではありません。カメラ任せのオートフォーカスで撮影しています。
一段絞ってみました。多少キリッとした感じになりましたが、モヤーな感じは変わりません。
撮影しては拡大確認して、良さそうなのだけをピックアップしていますが、300㎜での撮影は基本的にこんな感じです。
タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)
5M近づいてみたのですが、思っていたほどの変化はありません。絞り開放はやはり甘い感じがします。
開放から1段絞るとカリッとしてきます。個人的には劇的な変化に感じます。タムロンレンズなんですが、たまに馬鹿みたくキレイに撮影出来る時があるんですが、なんとなくその理由が分かったような気がします。
焦点距離300㎜ 撮影距離10M
10Mまで接近しました。これくらい接近すればそれなりに大きく撮影できます。それでも、トリミング前提での撮影になりそうです。
Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
モモイロインコちゃんに10Mまで近づいての撮影だったのですが、300㎜望遠端だとぼんやりしています。価格コムなどの掲示板などの評価では300㎜望遠端の描写は甘々なんて書いてあったりしますが、これが理由なんでしょうか?
1段絞るとそれなりにハッキリしてきますが、それなりにです。
300㎜の焦点距離のレンズで、10Mの撮影距離だとかなり接近して撮影している方だと思います。
タムロン SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD (Model A005)
ここまで近くなると絞り開放からでもそれなりにハッキリしてきます。でも、1段絞った写真を見た後だとぼんやりした感じに見えてしまいます。
1段絞った写真です。カメラ教本に書いてある1段絞れの意味が良く分かります。パイル地1本1本が見て取れます。
200㎜だと全然問題無し
300㎜望遠端での撮影だと散々な結果だった「Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」なんですが、実は200㎜以下で撮影する分には全然問題ないどころか、かなりしっかりと撮影出来るレンズなんです。
撮影距離20Mで焦点距離200㎜での撮影は、あまりにも遠く小さすぎて背景と同化してしまったので割愛しています。
焦点距離200㎜ 撮影距離15M
300㎜の時とはうって変わってかなりハッキリした印象。絞り開放での撮影です。
今気づいたんですが、20Mで300㎜と15Mで200㎜だと被写体の大きさが同じくらいになるのですね。少し賢くなりました。
1段絞りました。300㎜とは比べ物にならないくらいに解像しています。うへへへ、解像って言葉を使ってみました。なんだがそれっぽいでしょ(笑)
焦点距離200㎜ 撮影距離10M
撮影距離が10Mになると、コシタツ個人的には満足できる撮影になります。絞り開放でないのは、ちょっと操作を間違えたからです。
絞るとタオル地のザラザラ感がよく分かります。等倍画像でこれだけ撮影出来れば満足満足です。縮小していけばもっと見やすくハッキリとした印象になるはずです。
ね?ビックリでしょ?
雑感
「Nikon AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」なんですが、焦点距離200㎜を超えるとだんだんと画質が悪くなっていく傾向があります。
これは、初めて動物園で撮影した時から気になっていた特徴で、その時はなるべく焦点距離200㎜以上では撮影しないようにしていました。
次にモータースポーツで、20Mを超えるかなり離れた場所からの撮影にもつかったのですが、被写体が人+オートバイと大きくなっても焦点距離300㎜でのぼんやり感はぬぐえませんでした。
で、今回のちょっとしたテストに至ったわけなのですが、300㎜での解像感がイマイチだと分かりました。
ただし、焦点距離200㎜を超えない範囲で撮影する分にはカメラ低級者を満足させる画質なので、この部分だけがちょっと残念ですね。ほとんど焦点距離200㎜以下で動物園で撮影してきた記事ですので、参考にどうぞ。個人的にはしっかり写ってると思います。
「Nikon 55-300㎜ ズームレンズ」で動物撮影を試みる。カメラ初心者の参考になるか?
モータースポーツ撮影もしています。
2016 FIM トライアル世界選手権を「Nikon D5500 レンズキット」で撮影してきました
編集後記
この記事を書くのに、撮影から編集まで丸3日くらいかかってます。もちろん帰宅してから寝るまでの限られた僅かな時間でですが…いやぁ、結構疲れましたよ。一番時間がかかるのが写真の選定と編集ですかね。
この記事用に、実際に撮影した枚数は250枚位で、絞りも4段に分けて撮影し、お人形も3体使ってます。実は日陰でも同じように撮影してますが、あまりにも編集が大変だったので、お蔵入りです。やる気が出たら記事にしてみます。ってか需要あるのか???
コメント
コシタツさん、こんばんは、撮り比べ、ご苦労様でした、大変、興味深く、拝見いたしました、
キットレンズの弱点とも、申しますか、300ミリ側の、
甘さを、心得ておきます、それと、
3脚で使うときは、VRを、外すようにと、写真家の先生が、
本にかいていました、何かに反応して、VRが、誤動作して、甘くなるらしいです、
なにかは、忘れました、
私も、ためしてみますので、
コシタツさんも、ためしてみてください、よろしくお願いします。
日野さん、ご指摘ありがとうございます。
あれっ?と思いブログを改めて読み返してみたら、手振れ補正の記述が抜けていました。毎回一応は推敲しているのですが、書き漏らしです(^^;
今回のテストでは両レンズとも手振れ補正はオフにしてあります。
多分僕もなんかの記事で読んだのだと思います。
それと、3脚固定でVRオンでシャッター半押しを長くしていると、微妙にフォーカスポイントがズレていくんですね。ホントに微妙なんですが、望遠でのズレは結構なズレになりますので注意が必要です。ニコンもタムロン両レンズとも同じ症状が出ます。
なので、手振れ補正機構上の問題なのかもしれません。