初めて一眼レフカメラを買う人は、とりあえずキットレンズ付きのモデルを買うのがほとんどだと思います。メーカーもその事はよく承知しているので、キットレンズには当たり障りのない使い勝手の良いレンズが付いてきます。標準ズームレンズと呼ばれるものですね。
だけど、最初は標準ズームレンズでの撮影に満足しているのですが、インターネットなどで情報を仕入れているうちに、明るいレンズの事が気になり出してきます。
まさしく、これを読んでいるあなたです。
『ボケが非常に美しい』とか、『暗いシチュエーションでもきれいに撮れる』とか、『開放からの解像感が素晴らしい。一段絞るとなお良い』などなどの半分意味不明な言葉が並びます。
初心者はそこで『ははん。このレンズを使えばもっとキレイに上手に撮影できるんだ』と思います。
そうなんです。たぶん…。もっとキレイに上手に撮影できるようになるんです。おそらく…。
実はコシタツも現在検討中でして、いきなり高いレンズを買って後悔したくないので、そこで『安くて評判の良い明るい単焦点レンズ』をまとめて比較検討してみることにしました。
明るくて安い単焦点レンズ4種比較
実売価格で20000円~40000円前後のレンズを4種類ピックアップしてみました。
単焦点レンズの注意点はただ1つです。ズームできません!
寄る時は人間ズームが近づき、引くときは人間ズームが離れて撮影範囲を調節してください。手振れ補正機能はついていません。レンズが明るいことで、シャッター速度を上げられ手振れ、被写体ブレを抑えることができます。
ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット専用
言わずと知れたニコンDXフォーマットのコスパ抜群のシンデレラレンズ。価格comでの評価も平均4.8前後と高評価です。発売日は古く2009年になっていますが、ニコンDXフォーマット標準レンズとして高い人気を誇っています。
定価は33400円で、実売価格は24000円前後になります。
発売日 | 2009年3月 |
重さ | 200g |
サイズ | 約70mm(最大径)×52.5mm |
ちなみにフルサイズ換算で焦点距離52.5mmになります。
200gと軽いレンズのおかげで、D5500、D5300、D3300に装着すれば総重量700g前後の非常に軽いデジタル一眼レフカメラになります。
軽いのは超メリットばかりで、飲食店で出来立て料理の写真を目立たずに撮影したり、自転車でぶらぶらとポタリングしながらでも邪魔になりません。
参考になるブログ
ニコン「40mm f/2.8G マクロレンズ」と 「35mm f/1.8G 標準レンズ」で悩み尽きぬ
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」で動き回る子供たちを撮影。2歩寄るといい感じになります
僕のブログ記事になりますが、カメラ低級者が気付いたこと感じた事をまとめてあります。写真多めなので参考にして下さい。
キャノン EF50mm F1.8 STM
Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM フルサイズ対応 EF5018STM
2015年に25年ぶりに全面改良されたキャノンEFマウント用レンズです。
モデルチェンジ前のEF50㎜ F1.8 Ⅱは通称撒き餌レンズと呼ばれ、実売価格9000円台という驚異の低価格でレンズ沼に引き込むための入り口の役割をはたしていました。
新型になった結果、値段はそれなりにアップしたのですがそれでも定価19800円。実売価格16000円前後という驚異のロープライスです。
発売日 | 2015年5月 |
重さ | 約160g |
サイズ | 約69.2mm(最大径)×39.3mm |
新型になった結果、絞り羽の増加(5枚→7枚)、ステッピングモーターの採用、最短撮影距離の短縮(45mm→35mm)と値段以上の改良が加えられています。重量は130g→160gと増加していますが、それでもものすごく軽いです。
たぶんですが、レンズを付けている感覚はほとんどないと思います。EOS KISS X7と組み合わせれば600gを切った仕様で持ち歩けます。
APS-Cフォーマットのカメラですと画角的に35㎜換算で75㎜前後と中望遠になる為、若干寄り気味な感じになります。
参考になるブログ
キヤノンEF50mm F1.8 STMでポートレート撮影。モデルは旧撒き餌レンズちゃんです♪(日中編)
被写体が旧撒き餌レンズのEF50㎜ F1.8 Ⅱです。日中の光量のある中での撮影なので背景のボケ具合がよく分かります。絞りの情報が無いので分かりませんが、ピント面が薄いのでたぶん開放付近で撮影していると思われます。
シグマ 30mm F1.4 DC HSM / Art
SIGMA 単焦点標準レンズ Art 30mm F1.4 DC HSM キヤノン用 APS-C専用 301545
シグマがAPS-C用単焦点レンズとして満を持してリリースした、F値1.4を持つ非常に明るいレンズです。使用者の評価は非常に高く、光学性能は純正単焦点に勝るとも劣らないレンズと言われています。
定価は55000円と高いのですが、実売価格は43000円前後で販売されています。
F値1.4を持つ単焦点レンズとしてはニコン・キャノンの2大メーカー純正品に比べ、APS-Cフォーマットレンズである事を差し引いても、半額以下の値段で同等以上の性能を持つレンズが買えることになります(ニコンですとF値1.4を持つフルサイズ用レンズは20万円オーバーが普通です)。
発売日 | 2013年5月 |
重さ | 435g |
サイズ | 約74.2mm(最大径)×63.3mm |
Artの名前を冠するモデルは、通常のラインナップよりも光学性能、描写性能に秀でたモデルにだけ冠することが出来る特別な名前なんです。
フルサイズレンズに比べれば小さいのですが、それでもレンズサイズはさすがに大きく重く、最近のAPS-Cフォーマットの軽くて小さなカメラにつけると、バランス的に大きく感じるかもしれません。レンズの大きさと光学性能は正比例の関係なので仕方がないです…。
別売りのUSB DOCKで自分好みにレンズをカスタムすることもできます。これもなんだか楽しそうな予感がします。
参考になるブログ
【ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所】“中望遠”感覚で使えるSIGMAの『30mm F1.4 DC HSM』
撮影機材はハイエンドモデルからエントリーモデルをつかい、サンプル写真も多くてレンズの持つ性質が分かりやすい。
シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM
SIGMA 単焦点標準レンズ 50mm F1.4 EX DG HSM ニコン用 フルサイズ対応 310554
こちらはシグマのフルサイズ(35㎜)用のF値1.4を持つレンズです。製造は古く今回紹介するレンズの中では一番古く2008年リリースになります。
定価は60000円とフルサイズとしては安く、実売価格は43000円前後とかなりリーズナブルな値段になっています。
発売日 | 2008年8月 |
重さ | 505g |
サイズ | 約84.5mm(最大径)×68.2mm |
さすがに設計の古さは隠せないようで、オートフォーカスの合焦速度が遅かったり、AF精度がイマイチだったりとの評価が多いです。ただ、ハマった時の描写はクセになるようで、一時代前のこのレンズを好んで使うユーザーも数多くいます。
残念ながら、これには前述のUSB DOCKは使えません。
まとめ
僕が現在思案中のレンズにキャノンのシンデレラレンズを加えてみたのですが、4機種とも値段もこなれていて悩ましいレンズたちです。
軽くて短いレンズでお手軽に持ち運んでスナップショットして使うのも楽しそうだし、重くて大きいけど描写が良く表現力に優れたレンズで本格的に遊ぶのも楽しそうです。
レンズ選びのポイントとしては、フルサイズ対応のレンズを買っておけば、いずれフルサイズに移行した時にそのまま使えます。APS-C用のレンズですとそれは出来ません。カメラボディ側の設定で使えたりもしますが、あまり一般的な使い方ではないようです。
しかし、APS-C専用レンズはレンズの大きさをフルサイズほど大きくする必要がないため、同じ程度の性能ならば安く作れるメリットがあります。
今回のレンズラインナップでは焦点距離が30㎜、35㎜、50㎜と様々です。ズームレンズのように画角の調節が簡単ではない為、自分が現在どの画角が好きで必要なのかをキットズームレンズで試して調べておく必要がありますね。
ズームレンズはレンズの上に焦点距離が描いてあるので、そこに合わせれば希望の焦点距離に合わせる事が出来ます。
さて、コシタツはどのレンズを買うかな?シグマの30㎜をポチりそうな予感がプンプンですよ。
でも、悩んでいるときがイチバン楽しかったりするんだよね!
「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」を買っちゃいました。
標準ズームレンズとの比較や、子供たちを撮影したインプレッション記事があります。写真も豊富なので、ぜひ参考にして下さい(^^)/
コメント