30歳を過ぎてから製造業に転職を考えている人へ。現実は厳しいですよ

底辺製造業でこき使われながら働いているコシタツです。

たまに30歳を過ぎてから手に職を付けたいと思って、製造業に転職を考える人がいるのですが、製造業って間口は広いが皆が思っているほど簡単な仕事ではありません。

物を作る仕事って結構不思議な仕事で、出来ない人はいつまでたっても出来ないままだが、出来る人はどんどん出来るようになる、資質がそれなりに求められる仕事なんです。

今回は、そんな30歳を過ぎても製造業で働けるかどうかについて答えてみます。

古びたレンチのある作業現場

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30歳過ぎでも、結論から言えばたぶん大丈夫

もちろん30歳を過ぎてからの転職となると条件が厳しくなります。

一般的にみて30歳だと、部署の中堅どころの役目になり、チームリーダーだったり、係長クラスになったりします。

会社の仕事の流れを理解して、取引先との個人的な信用もそれなりにあるポジションです。もちろん場合によっては取引先との打ち合わせや折衝の役目も出てきます。

そんなポジションに30歳過ぎの素人がいきなり入れるわけはありません。

もちろん大手製造業は無理です。高卒や高専卒を鍛え上げた、生え抜きの社員がゴロゴロしていますから。

大手は無理。狙うは中小製造業

狙うは中小企業や町工場的な製造業になるのですが、これだと結構求人があります。

ただ30過ぎのど素人を雇うにはかなりのリスクがあるので、3か月くらいはアルバイトでの雇用になる可能性があります。

ハローワークからの紹介ですと「トライアル雇用」と呼ばれるものです。

これは仕方がないんです、素人なんですから。

会社側も素人に一から仕事を教えなければいけませんし、リソースもそれなりに割かれます。簡単にいえば手間が増える代わりに、仕事をこなせなくなるんです。

さらに、途中で辞められるリスクもあります。

3か月間で、簡単な図面を読み取る能力や、工具を扱うスキルなどの、それなりの結果が出なければ採用されない可能性があります。

技術・技能系工場でそれなりに働いている人は、出来ない人やセンスのなさそうな人を見極める能力は意外とあるものです。

その時は、きっぱり諦める必要があるかもしれません。

トライアル雇用中に見る部分

これは働く作業現場や、使う道具、工作機械にもよりますが、まずは器用か不器用かです。

基本的に不器用な人には、職人的なスキルを求める製造業は無理です。若くて時間をかければなんとかなる部分も無くは無いのですが、30歳を過ぎると基本的に器用でなくてはいけません。

その上で最低でも、工具の名称と使い方くらいは憶えていないとこの時点でダメだと思います。

中小製造業や町工場は少ない人材でかなり切り詰めてやっているので、自分の仕事と掛け持ちしながら教えることになります。そこで、通常あり得ない失敗をされると最悪なんです。簡単に言えば、売り上げにつながる自分の仕事が遅れるわけです。

センスのない人や、ずぶの素人はミラクルな失敗をしがちです。

次に見るのは、簡単な計算が出来るかどうかです。

四則計算に簡単な3角関数も知っておいた方がよいでしょう。僕が知っている中では、小数点以下の計算ができなかった20代の若者もいましたから、推して知るべしです。もちろん不採用です。

最後、一番重要な部分は言われた手順をきちんと守れるか、勝手なやり方をしないかです。

どんな仕事でもそうなんですが、製造業は小さなルーティンワークの集合体なので、勝手な手順でやられたりするとそれだけで作業の流れが止まります。

これは流れ作業的な仕事の事ではなく、品質管理や安全管理などのあらゆる部分に関わってくる問題なんで、かなり重要なんです。

慣れてくると、勝手なやり方をする人を何人か見てきましたが、作業手順には理由があるんです。どうして、この作業が必要なのかを考えながら仕事を憶えていけば上達が早いし、評価につながるとはずです。

給料は安い

晴れて正社員いなれたとしても、辛い時代が続きます。

製造業未経験者ですとかなり給料が安くなるのは事実です。30歳でこの給料は無いだろうと思うような額だと思います。

具体的には月に25日間労働で手取り18万円位だと思います。

能力的には何も出来ない素人なわけで、新卒の高卒18歳と変わらないわけですから仕方ありません。

この時点で心が折れたのなら素直に諦めましょう。

職種によっていろいろ

製造業と一口にいっても、コンピューター制御(NC)の機械のオペレーターのような仕事からNCプログラムを組む仕事、溶接などの自分の手を動かして作業する仕事、単純に物を組み立てる仕事など、さまざまな仕事があります。

30歳を過ぎてからだと、手仕事的な技能系の仕事は厳しいと思います。

なにしろ20歳そこらの若者に比べると覚えが悪いですし、忘れるのも早いんです。しかも、無駄に社会経験があるため手を抜いたりと一生懸命さに欠ける部分もあったりします。

だからといってオペレーター仕事ですと、それなり簡単なんですが、簡単になればなるほど代わりが効く仕事になりますし、人材も余っています。もちろん、最初の手に仕事をつける意味合いからは遠く離れていきます。

また、特殊な機械を扱う仕事になると、その機械や仕事が少なく逆に潰しがきかなくなったりします。

経験がすべて

こんな製造業界なんですが、適性が合っていれば30歳でもそれなりに使える人材になれると思います。

ここでいう適正とは、基本的に器用で、作業手順や段取りを守り、雑な性格ではないうえに工夫も出来る人間です。

以上にある程度当てはまる人材でしたら、後はひたすら経験を積むだけですので、簡単な仕事、難しい仕事などなど数をこなせば使える、稼げるようになると思います。

なにしろ、失敗経験と成功経験から自分自身のなかで一番歩留まりの良いやり方を見つけていく仕事になるので、時間はかかります。

スポーツや楽器に近いイメージをしてもらうと分かりやすいです。ど素人が小さなテニス大会で入賞を目指すのや、演奏会に出場するのに似ていると思います。

出来れば職業訓練校に行ってから

機械図面や工作機械の知識がゼロのまっさらのど素人のままですと転職活動に不利になるので、出来る事なら自治体にある職業訓練を受けてから転職活動をしたいところです。

それとやる気は重要なので、なんの準備もしてない素人よりは、職業訓練を受けて形だけでも知っている人材を採用したくなるのが人の心だと思います。

自分の住んでいる町のハローワークに問い合わせれば詳しく教えてくれますし、インターネットからも調べられます。

厳しい現実を直視できるか?

日本国内の中小製造業の現状は、残念ながら仕事が出来るようになっても給料はそんなに上がらない職種なんです。大手は違いますが、中小零細の製造業はかなり厳しいです。

僕自身もそうなんですが、仕事に対する意地とプライドの部分と、自分の代わりはいくらでもいるかもしれないって不安の中で働いていたりします。

正直、現実は厳しいです。

それでも製造業を選びたいなら

履歴書

30歳代になって無理に製造業への転職活動するよりは、今までのキャリアを少しでも生かせる方向で、仕事を探した方が効率的だし、失敗が少ないと思います。

それでも、製造業への転職を希望するなら、工場ワークスがあります。

工場ワークスは、メールアドレスを送って簡単な会員登録すれば23000件以上の新着・更新求人が見れますし、さらに希望の職種や条件を登録しておけば、希望に沿った求人がメールでお知らせしてくれる機能まであります。

どうしても仕事が見つからないと、働ければなんでもいいやと妥協しがちなんですが、人生の半分以上は仕事をしなくてはなりません。

だったら、少しでも自分に合ったより良い仕事を見つけた方が、充実した人生を送れるはずです。

もし、製造業で頑張れそうな職場が見つかれば死ぬ気で仕事を憶えて下さい。若者の様な潤沢な時間はありません。

工場ワークスの上手な使い方のアドバイス

基本的にこのサイトに出ている求人は派遣社員形態が多いんですが、じっくりと調べていると地味ながら正社員で募集をかけている町工場や中小企業が見つかります。

飛びついてはダメなのが請負契約や、契約派遣社員などです。

スグにはこれぞ!!!といった会社は見つからないかもしれませんが、じっくりと時間をかければ今まで気づかなかった会社や地元企業が見つかるかもしれません。

製造業で何とかしたいと思うなら、なんとしてでも正社員になるべきです。

 

登録は無料なので、使わない手は無いと思います。

詳しくはこちら→工場ワークス

 

一度きりの人生です、悔いの無いように最善を尽くしましょう。

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