ブログ用やヤフオク出品用などの小物ガジェット類を撮影する機会って結構あるんですが、それがなかなか難しいんです。
普通にテーブルなんかに置いて撮影すると、写って欲しくないものまで写り込んだりするし、床面の色や汚れが気になります。
小物用撮影ブースを買えば済む話なんですが、それなりに大きいので邪魔になりそうだし、折り畳み式は絶対面倒くさそうです。
そこで、マンフロットの背景スクリーンを巻取りできる『エクスパン ペーパーホルダー』みたいなのを作ればいいじゃんって事になりました。
自作 背景ロールスクリーンホルダー
「ドンっ」といきなり完成形ですが、今回はこれを作っていきます。
作りはマンフロットをかなり意識して、簡単にロールスクリーンを交換できるようにしてあります。
巻取り用の鎖は、あんなもの無くても大きな円盤を付ければスイスイと片手で巻き取れます。
材料費は2,000円。作業はプライスレス
もちろん材料費は安ければ安いほどうれしいので、近所のホームセンターで購入できるものだけで作りました。もちろん工作しやすい木製です。
- 1×4材 3F(90㎝)1本 188円
- 南洋材丸棒 910㎜×Φ24㎜ 378円
- 木の円盤 Φ100㎜ 188円
- テーブルクロス 130㎝×60㎝ 906円
購入した材料はこれだけで、のこぎりやドリルは手持ちの物を使いました。作業工賃はもちろんプライスレスです(笑)。
既製品スクリーンホルダー
市販されているスクリーンホルダーは本家『マンフロット』の他にパチモンが多数出回っていて、
このあたりがパチモンの代表になると思います。
これはロールスクリーンの心棒の両端に軸を差し込んで使いますが、僕の作るのは心棒に直接スクリーン(テーブルクロス)を貼り付けます。
撮影用スクリーンホルダー製作開始
工作自体は難易度の高いものではないので、特に図面を書いたりする必要はなく、ほぼ脳内イメージを直接アウトプットして加工していきます。
丁寧にやればだれでも作れる作業です。
ホルダー部分を作るので木を60㎝幅でカット
まずは心棒を引っかけるトイレットペーパーホルダーの大きな物を作ります。
丸棒と板材がありますが、実際にカットするのは板材だけです。丸棒はカットする理由が無いのでこのままの長さで使います。
ロールスクリーンの幅は小物撮影専用なので、それほど幅広である必要性は無いので【60㎝】とします。
60㎝に線を引き写真のようなガイドを使って丸鋸(マルノコ)でカットします。
ノコギリでもできますが、真っすぐカットするには丸鋸の方が上手くいくし、簡単で早いです。
丸鋸のガイドを線に合わせたら丸鋸ガイドをしっかり握ってカットします。
瞬殺です。
60㎝カットした残りの材料で心棒の引っ掛け部分を作ります。
カット残りは30㎝ほどあるので、それを半分にして使います。なので引っ掛け部分は15㎝くらいになります。
図面も何もないので、細かな寸法はいい加減で良いです。ただ、左右対称に作らないと軸をはめた時にずれると回転が渋くなるので、そこだけ注意します。
適当に半分にカットしたら心棒がハマる切り欠きを作ります。
ハマる部分は斜めにして本家と同じ感じにしました。真っすぐでも問題ないと思いますが、斜めの方がカッコいい(笑)。
下書きが出来たら最初に穴を開けていきます。
1枚ずつ作るとずれる可能性があるし面倒なので、2枚重ねて万力で固定して一気に穴を開けていきます。
Φ24㎜軸なんですが、キリは23㎜しかないのでこれを使います。この程度の差はヤスリでいくらでも調整できます。
それと、本来は穴の抜け側に当て板をしないといけないのですが売り物ではないので適当に手を抜いてやってます。
穴が開きました。
穴が開いたら直線部分はノコギリで真っすぐ切ります。
僕は面倒なのでジグソーでカットします。
カット出来たら丸棒がハマるかチェックします。
ちょっと狭くてハマりません。簡単にハマるようになるまで、ヤスリやノコギリなどで幅を調節します。
うまく調節できると、スポッとハマります。
ちなみに切り欠きは真ん中ぐらいで止めておかないと、たぶん木が折れます。
角が危ないので、強度的にも不必要な角は丸くカットしておきます。
ジグソーがあるとこの様なR加工が簡単に行えます。
角のRなどは適当な丸い容器を使って大きさを決めると簡単です。
ここではネジを入れておく容器を使いました。
仮組からの本組み立て
部品が出来あがったので仮組してみます。
悪くない感じなので、ビス止めしていきます。
失敗しました。
思った通り木が割れました。
どうしても端っこの木目に沿った部分は割れやすいので、細い造作用の木ネジを使ったのですがダメでした。
こんな時は完全に割れて面倒になる前に下穴を開けてから木ネジで止めます。
下穴をしっかり開ければ木が割れるトラブルはかなり防げます。
木ボンドと木ネジを併用すればかなり頑丈になりますが、今回はお手軽に作っているのでネジ止めだけで作ります。負荷のかかる部分ではないので、全然問題ないと思います。
丸棒の中心に丸板をネジ止めしたら『スクリーンホルダー』は完成です。
丸板の中心は大体で問題ないです。
中心の出し方は、円の直径に90度ずらした直線を引きその交点が大体中心です。
ロールスクリーンの取り付け
背景用のロールスクリーンにはテーブルクロスを使います。
これならホームセンターでも手に入るし、切り売りしてくれるのでコストを抑えられます。しかも、結構いろんな色があるので、飽きたら違う色にするのも楽しいと思います。
注意点としては光を反射しにくい色味と素材にする事です。
幅が合わないのでスクリーンホルダー幅60㎝に対して、ロールスクリーン(テーブルクロス)は59㎝にカットします。
線を引いたらハサミでチョキチョキしていきます。
うまくカット出来たら、心棒に仮止めします。
注意点は心棒に対してなるべく平行に取り付ける事。
これが斜めだと、巻き取った時に斜めに巻き取られます。
たぶんテープで止めておいても問題無いと思いますが、ここはしっかりとタッカーで止めていきます。
タッカーはホチキスの強化版で、シートの貼り換えや仮止め薄板組み等便利に使えます。
引っ張られてシワがよるのが嫌なので、適当に密の間隔で止めました。
ここまで出来ればほぼほぼ完成です。
後は作業デスクの使い勝手良い場所に取り付けます。
壁に直接固定する
いつもの作業デスクの脇の壁に直接固定しました。
使い勝手良くしないと絶対に面倒になるので、思いついたらスグできる場所が最高です。
実は作業机もPC作業の他に、簡単な工作も出来るように幅広に作り直した物になります。
背景ロールスクリーン完成!!!!
ガラガラっと引っ張り出すとこんな感じになります。
これだと弛みが直角に近いので、実際の撮影ではもう少し緩やかにして使います。
試しにヒヨコのお人形達を撮影してみましょう。
ちょっと周辺光量が足りない感じですが、背景は悪くないです。
光が左後方からなので、右側の光が足りてませんがトリミングすれば問題無いですね。
試しに撮影用ビデオライトをカメラのホットシューに取り付けての撮影です。
ちょっと暗いですね。もう少し露出を上げても良い感じですが使いながら撮影条件を詰めていきましょう。
ロールスクリーンの固定には洗濯ばさみを使いました。
実用には何ら問題なしです(笑)
早速、ヤフオク向けの撮影もしてみましたが、スマホでも簡単綺麗に撮影できるようになったので作って大正解でした。
コメント
こんばんは。しまるです。
こういう撮影機材自作って大好きです!
私も(ブツ撮りなんかしないのに)ネットの記事を参考に撮影ボックスを作ってみたりしましたが、今回の記事はかなり本格的ですね。
真似してみたいですが、最終取り付ける場所をよく選ばないと、全然光が当たらなかったりといった不都合が出そうなので、その辺慎重にやんないといけなさそうですね。
ヤフ◯クやメル◯リなんかによく出展するなら、必須ですね〜♪
しまるさん、ありがとうございます!
ブログ用やヤ〇オク用の小物撮影が多いくせにちゃんとした背景が無かったので作ってみました。
イメージとしてはずっとあったんですが、面倒でやってませんでした(笑)
撮影ブースは照明の取り方が楽なので悩んだんですが、感度高め&撮影用LEDライトを購入することで解決です。
撮影用LEDライトは、物撮りでの使い勝手が悪くないので近いうちに記事にします。
撮影用LEDライトとあわせて、実際に運用している様子を見てみたいです。
自作機材とかって、なんか好きなんですよね〜。
楽しみにしています!