数年ほど前から、キャノンやエプソンのインクジェットプリンター用サードパーティー製の超格安インクが売られていますね。
以前はボトル詰め替え用なんて物もありましたが、最近ではカートリッジ単体でも相当安く売られています。Amazonやドスパラなんかを調べてみると一目瞭然なんですが、なにしろ純正インクが高すぎるのが問題なんですよね。
ニコン capture NX-D を使って、格安インクで高品質プリントを目指す
で、この激安互換インクなんですが果たして写真プリントには使えるかどうか気になるところなんですね。
キタムラプリントvs激安互換インク
調べるにあたって用意したものです。
- 格安互換インク6色セット 6色 約600円 (100円/1カートリッジ)
- キャノン MG6130 インクジェットプリンター(型遅れ)
- キャノン スーパーフォトペーパー(絶版品)
この劇安インクセットなんですが、Amazonで取り扱いしているzakka-town( ZAZ )が販売しているサードパーティー製のインクになります。評価は意外と高くて、175件のコメントにたいして、平均して星が4つ付いています。
実験に使うキャノン製のインクジェットプリンターは僕の中ではゴミプリンター認定で、電源のオンオフだけでインクが空っぽになる素敵仕様のプリンターです。
これでも当時23000円くらいしました。悩んだら上位機種を買っておけば問題ないが通じなかった数少ない製品の一つです。
簡単に言えばインクジェットカートリッジ詐欺ですよ。まともに6色買うと5000円弱はしますからね。
印刷用フォトペーパーですが、プリントする前にインクがどんどんなくなるのでほとんど使うことなく、そのまま絶版品になってしまったものです。まだ100枚くらいは残っています。キャノンプリンターには本当に腹が立ってます。
ZAZ 激安互換インク
Amazonから送られてきた製品は意外と(失礼)まともでした。パッと見は純正品と区別がつきませんね。
小分けになっているのが好感が持てます。万が一液漏れしていても被害が最小限で済みます。
2本だけインクが染みわたっていない部分が見受けられますが、とりあえずプリンターにセットします。
ICチップも認識してランプが点灯しています。これで、インクの残量表示も機能します。もう既に、純正と変わらないクオリティです。
ノズルチェックパターン
A4普通紙にノズルチェックパターンを印刷してみた。
格子印刷がピンボケですが特に問題はなく、各色の発色も特に異常は感じられなかった。この時点で、期待が持てますね。なにしろ、久しぶりに全色がキレイに印刷されるのをみました。2年ぶりくらいでしょうか?
プリンターの液晶画面も問題なしです。
キタムラ写真印刷L版プリント
比較対象はカメラのキタムラのL版プリントです。
なぜならば、キャノン純正インクは高くて買えなかったからです。キタムラならば1枚31円で印刷してくれます。足を運ぶ手間を考えなければ格安です。
写真の元画像データはJPEGでサイズは10MB位になります。一枚だけ、1MB位に縮小してあります。画像補正はしていません。プリンター出力はすべてフォトペーパー用のデフォルトの設定にしてあります。
撮影機材はニコンD5300で、元データは一緒です。
比較開始!!!!!
写真のサイズを通常よりも大きくしてあります。スキャナーはキャノンプリンターGM6130の高レートスキャンです。初めてスキャンしてみたのですが、スキャナーの性能が高くてびっくりしました。
※上から激安互換インク、キタムラプリント、元画像の順になります。
蘭の花
互換インクでのプリントです。
カメラのキタムラ L版 31円プリントです。
元画像です。1024×1024に縮小済みです。
熱帯の花
互換インク
カメラのキタムラ
元画像
梅の花
互換インク
カメラのキタムラ
元画像
梅と民家
これだけは元のデータが1MB以下と小さい写真です。
互換インク
カメラのキタムラ
元画像
互換インク、カメラのキタムラ31円プリント、元画像を比較した結果
基本的に互換インクは全体的に色調が薄い印象です。これはプリンターの性能なのか、インクの性能なのかはわかりませんでした。なぜなら、比較すべきキャノン純正インクが高くて買えない為です。
1枚目の蘭の紫はキタムラプリントの方がかなり似たような発色になっていますね。互換インクは薄いですね。
2枚目の熱帯の花はキタムラプリントの方が赤の発色が元画像よりも濃くなっており、鮮やかさが足りません。
3枚目の梅の花は背景の空の色が、3枚とも違う色になっています。互換インクは青みが全然足りない感じです。
4枚目の梅の花と民家はごちゃごちゃしている構図のせいと、リサイズして相当にデータを間引いてある為なのか、L版プリントだとイマイチな再現性になっています。僕が見る分ですと、格安インクが一番見やすく感じます。
僕の推測なんですが、おそらく黒色の品質が悪いんだと思います。黒が黒として発色していないんですね。
互換インク、純正インク、キタムラプリントの経済性を考える
キャノン純正インクですと6色で5000円程度します。
キヤノン インクタンクBCI-326 (BK/C/M/Y/GY) + BCI-325 マルチパック BCI-326+325/6MP
互換インクですと、6色で630円ちょっとです。
キタムラ31円プリントですと、5000円あれば160枚はプリントできます。630円ですと21枚です。
MG6130ですと、インクカートリッジをすべて新品でセットしても160枚はプリントできません。年賀状50枚くらいが限界でした(どれか一つの色が足りなくなってくる)。
ちなみに、インクを純正インクで5セット使うと25000円です。互換インクで5セット使うと3150円です。差額が恐ろしいことになっていますね。
なんと、21850円です。
もう一台プリンターが買えそうです。頻繁に使う人だと、1年くらいで5セットは使いそうですね。
25000円あればキタムラ31円プリントだと、800枚はがきサイズでプリントできます。
こう考えると、自宅でなおかつ純正インクで写真プリントする必要性がほとんど無いように感じます。
コンビニでも30円くらいでL版プリントできますし。
まとめ
キタムラプリントの再現性はなかなか満足できるものだと思います。ただ、色によってはイメージと違っていたりするので注意が必要です。
しかも、31円ではがきサイズまでプリントしてくれるので、自宅インクジェットプリンターで『ギコギコ』プリントするくらいなら、断然格安だと思います。ネットで注文できますしね。
本題の激安互換インクですが、色が薄いことを抜かせばそれほど問題なく使えるのではないでしょうか?
元の画像と見比べると違いがよくわかるのですが、比べなければたぶんわかりません。子供たちは、格安インクプリントをみて『わー、キレイ』って喜んでました。
写真マニアの方にはトンデモプリントなのかもしれませんが、自宅でサクッとプリントして飾る分には問題ないレベルだと思います。これからは子供たちの写真をいっぱいプリントして飾るぞ~。実家にも送り付けてやる。
メーカーも、もう少しインクの価格を見直してみても良い時期に来ていると思いますよ!
互換インク使用上の注意点
インクジェットプリンターは、純正インク以外の互換インクを使うことによって、インクジェットノズルが詰まる可能性があります。ひどい場合ですと、ノズルクリーニングをしても詰まりが取れずに最悪故障してしまうこともあるようです。
互換インクを使っての故障はメーカー保証の適応外になるので注意が必要です。
僕は、ゴミプリンター認定なので壊すつもりで使っています。
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