落車転倒した朝から、入院した夜までは場面が目まぐるしく変わり、全て初体験ということもありあっという間に時間が過ぎました。
見舞いに来ていた嫁と子供が帰ると、いよいよやることがなくスマホで大腿骨転子部骨折の情報を大量に集めたり。
看護師は決まった時間に検温、血圧測定に訪れます。
18時前には夕食が配膳され、終わると長い夜です。気が付くと、トイレを何もしていません…
※個人の大腿骨転子部骨折とリハビリ体験記なので、個人差があるのであしからず。
気になるうんち・おしっこトイレ問題
入院して気になるのはやはりトイレの問題だと思います。
別に腕の骨折とか、鎖骨とか、上半身の骨折であればベッドで寝たきりということはないと思うので、歩いてトイレに行けば問題ないと思いますが、大腿骨の骨折となると歩くどころか寝返りすら困難になるので、うんちおしっこなどのトイレはベッド上ですることになります。
おしっこはし尿瓶へ
おしっこは、男性ならば性器の形からし尿瓶の先端に差し込めば簡単に排泄できます。女性はよく分りませんが男性よりも大変だと想像は出来ます。

色々と想像をかき立てるセンシティブな画像ですが、全く動けないのでこんな感じでおしっこの処理はしました。
当時4人部屋には寝たきりの人が自分の他に2人ほどいたので、し尿瓶におしっこをする音はジョボジョボとよく聞こえていました。
小さなオマル
問題はうんちです。
そこで、看護師に相談しました。
「恥ずかしながらうんちはどうやってすれば良いでしょうか」
看護師は2つの選択肢を与えてくれました。
「自力でトイレに行けないので、お尻に差し込む小さなオマルを使うか、オムツにそのまましてください」
とのことでした。
おむつにうんちをするのはさすがに抵抗があったので、お尻に差し込む小さなオマルをお願いしました。看護師の話だと、お尻差し込みの小さなオマルは若者に大人気のようです。

写真のような薄っぺらい容器といった形で、これをお尻に差し込んでうんちをするらしいのですが…お尻に差し込もうとしたところ、右足太ももの骨折箇所に激痛が走り全く差し込めません。
生きている左足で頑張って腰を上げたりして、どうにか差し込もうと努力をしましたが、やはり痛くて痛くて無理でした。
もし、何とか差し込んで、うんちができたとしても、自力でお尻を拭くことはままならないと感じます。下手するとうんちをあちこちに撒き散らす大惨事になるかもしれません。
そんな理由で、この薄っぺらいオマルは泣く泣く諦めて、看護師さんにおむつを頼みました。
大人用オムツ
入院当初に入っていたトレーニングパンツはうんちには適さないため、大人用おむつに履き替えです。
まあ自分では何もできないので看護師に全て丸投げでお任せです。

オギャバブ状態で、正常な大人なら非常に恥ずかしい体験だとは思いますがそんな事は言ってられません。死活問題です。
看護師たちは慣れたもので淡々と交換してくれました。
入院した病院では、大人用オムツの中に、さらにうんちおしっこキャッチ用の厚めのおむつを入れて、2重の体制でした。
あとは無事にオムツにうんちをするだけです。
通過儀礼としてのオムツうんち
オムツうんちになれるためには、なるべく早めに排泄することです。
うんちがカチカチになると便秘になり悪循環になると思ったので、なるべく水分を多く取りました。食欲もあまりなかったのですが、うんちの元を作るために頑張って食べます。
頑張って飲み食べた結果、入院2日目の夜には無事に便意が生じました。が、寝たきりの体勢でうんちをするという行為を今までしたことがなかったので、いきみやすい踏ん張りやすい体勢を探します。
結果としては、生きている左足で腰を半分あげ、あとは可能な限り踏ん張る。
この方法で無事うんちの排泄はできたのですが、ついでにおしっこも大量に出てしまい、しかもポジションが良くなかったせいか、おへそ方向に排尿してしまいお腹周りがおしっこでびちょびちょになってしまうという惨事を招いてしまいました。
ナースコールで看護師さんを呼び、おむつ交換をしてもらいます。この時どうしても、横方向を向かなくてはならないので、足の痛みは我慢です。真面目に痛いです。
この教訓から、オムツうんちをする前におしっこをできるだけ出しておくことを学びました。
一度うんちを出してしまうと、羞恥心とかなんかそういったリミットが外れてしまったのか1日3回ぐらいプリプリとうんちを出せるようになりました。
ぶっちゃけうんち出さないと大変なことになってしまうので、足の骨を折って寝たきりで入院したらとっととオムツにうんちしてしまうことをおすすめします。
何回か繰り返すとインナーオムツを良いポジションに持ってくる方法が分かり、看護師さんに褒められるくらいにはうんちの処理が格段に楽になりました。
歯磨きはどうするの?
もちろん寝たきりでも歯は磨きます。
寝たきりと言っても体は起こせるので、ベッドのリクライニング機能を使って体を起こしベッド上で歯を磨きます。
口にたまった泡や、ぶくぶくぺ~は看護師さんが小さな飯盒型のバケツを渡してくれるのでそれに吐き出して、テーブルに置いておきます。
CT撮影もした
うんちおしっこ問題だけに腐心してたわけではなく、手術に向けての詳細な画像データ、CT撮影も行いました。
どうやって放射線科まで移動するのかと思ったら、病室のベッドに寝たままCT撮影室まで看護師さんに移動させてもらいました。
エレベーターに乗り、結構移動したのでかなり大きな病院であるのを理解しました。
もちろん寝たきりなので天井しか見えません。移動中コーヒーの香りが漂っており、看護師さんに聞くとコーヒールンバでおなじみのレギュラーコーヒーの自動販売機があるとの事です。
コーヒーは好きなので、手術して移動出来るようになったら飲みに行こうと心に誓いました。
CT撮影は撮影台に移動するのはやはり大変で、移動用の薄い板を敷いてもらいお尻からズリズリと移動。動かせない右脚は手で持ち上げて移動させます。
撮影自体は10分も掛からず、サクッと終了。
ちょっとした移動でしたが気分転換になりました。
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